アレルギー科

アレルギー科

長引く咳、花粉症などの診療を
させていただきます。

長引く咳


2週間以上続く咳を認める場合は、かぜだけでなく、気管支喘息、咳喘息などアレルギー性疾患を考える必要があります。咳が出だすと続く、話をすると咳き込む、走ると咳がでる、夜間ふとんにはいると咳が出る、アルコールを飲んだ後に咳が続くなどのお話から気道が過敏になっていると判断し、咳喘息や気管支喘息を疑います。丁寧な聴診の後、胸部レントゲンで咳の原因となりうる肺がん、肺結核、肺炎などを否定します。肺機能検査で肺活量や1秒量、肺年齢を測定、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)で気道の炎症状態を把握、モストグラフで気道抵抗を測定します。血液検査でアレルギー検査をさせていただくこともございます。こうして、咳喘息や気管支喘息と診断させていただきます。咳喘息は咳のみが主な症状であるのに対し、気管支喘息では、ゼーゼー・ヒューヒューと喘鳴を認めます。咳喘息の30%は気管支喘息に移行します。気管支喘息に至ると完治は難しく、年間1,000名の死亡者も報告されております。咳喘息のうちに治療していただきたく存じます。

花粉症


スギ花粉症は東京都民の約50%の方々が悩む国民病です。スギ花粉にアレルギーのある方は、ヒノキ花粉にアレルギーがある頻度が高いことも知られております。初夏はカモガヤ、秋はヨモギやブタクサなど1年中花粉症で悩む患者様もいらっしゃいます。
代表的なスギ花粉症に関しては、錠剤を舌下して、身体に免疫をつくっていく、舌下免疫療法が有効です。春だけでなく、夏も秋も冬も、1年中、しかも3-5年の長期治療が必要になります。完治率は20%程度と高くはないのですが、合計して、80%程度の患者様は、花粉症の症状が楽になったとおっしゃいます。花粉症の時期のみに抗アレルギー薬で治療を受けるか、舌下免疫療法で根本的な改善を目指すかの選択です。2020年から重症花粉症の患者様には、生物学的製剤ゾレアというアレルギーを強力に抑える注射薬が保険適応になりました。以前から多くの難治性喘息の患者様には処方させていただいており、安全な注射薬です。スギ花粉飛散時期の2月~5月の季節限定で、アレルギーの数値に応じて、2~4週間間隔での注射です。保険3割でも、平均で月に約3万円程度の自己負担が必要な高価な治療ですが、重症花粉症の患者様には朗報だと考えます。